【最新】Amazonが全物流を代行「Supply Chain by Amazon」の仕組みとセラーに与える影響を解説
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2026年5月4日、米国のAmazonで「Supply Chain by Amazon」が発表されました。
このプログラムは商品の製造工場から最終顧客に届くまでの全工程をAmazonが一括で代行するエンドツーエンドのサプライチェーンソリューションとして、注目を集めています。
「名前は聞いたことがあるけれど、具体的に何ができるのか?」「日本に上陸したらどんな影響がある?」と、気になっている担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、「Supply Chain by Amazon」の全貌と、日本に上陸した際に考えられる影響をAmazon専門コンサルタントの視点から解説します!
目次
「Supply Chain by Amazon」の概要と仕組み
「Supply Chain by Amazon」とは、商品の製造工場から最終顧客に届くまでの全工程をAmazonが一括で代行するサービスです。
出品者は、複雑な国際輸送や通関手続き、在庫保管、そして最終配送までをAmazonへ完全に委託できます。
これにより、物流にかかる手間を大幅に削減し、商品開発やマーケティングといったコアな業務に集中できる環境を整えることができると紹介されています。

参照:Supply Chain by Amazon
https://www.aboutamazon.com/news/retail/amazon-supply-chain-services-for-business
(確認日:2026年6月11日)
今回の発表で追加・拡充された新機能|AWDの強化
今回の発表における目玉は、AWD(Amazon Warehousing & Distribution)などの機能拡充です。
AWDは、低コストで利用できるAmazonの長期保管用倉庫を指します。
今回のアップデートにより、このAWDからFBA(フルフィルメント by Amazon)倉庫へ自動で在庫が補充される仕組みが強化されました。
さらに、複数チャネルへの配送にも対応したことで、より柔軟なサプライチェーンの構築が可能になります。
国内では、FBA利用において、270日を超えて保管されている商品に対し「長期在庫保管手数料」が請求されていますが、現時点で詳細は未確定なものの、将来的にAWDが導入されることで、こうした手数料の緩和などが予想できます。

参照:Low-cost bulk storage for your ecommerce business
https://sell.amazon.com/programs/warehousing
(確認日:2026年6月11日)
参照:長期保管手数料
https://sellercentral.amazon.co.jp/help/hub/reference/G200725880?mons_sel_mkid=amzn1.mp.o.A1VC38T7YXB528&mons_sel_mcid=amzn1.merchant.o.ARJRPU253224W&mons_sel_persist=true&mons_sel_dc=AAABCkDanco%3D
(確認日:2026年6月11日)
EC事業者が得られる3つのメリット

Supply Chain by Amazonの導入により、出品者(EC事業者)には大きく分けて以下のメリットがあると考えられます。
物流コストの削減と運用効率化
まず考えられる大きなメリットは、「物流コストの削減」です。
Amazonの巨大な物流網を活用することで、自社で個別に倉庫と契約するよりもスケールメリットが期待できます。
実際に、 米国AWDでの保管料を確認すると、FBAと比べて安価に設定されており、長期保管コストを大幅に圧縮することが可能です。
|
項目 |
Amazon FBA |
Amazon AWD |
|
主な用途 |
購入者への直接配送(短期保管) |
FBAへの自動補充用(長期保管) |
|
基本の保管料 |
高め |
安い(FBAの約半額〜) |
|
繁忙期の割増 |
あり(10〜12月に約3倍に高騰) |
なし(年間通して一律) |
|
長期保管追加手数料 |
あり |
なし |
参照:2026年最低価格のFBA手数料(米国)
https://sellercentral.amazon.com/help/hub/reference/external/GMUTB89XM7AATPR3?mons_sel_locale=ja_JP
(確認日:2026年6月11日)
参照:AWD
https://supplychain.amazon.com/pricing
(確認日:2026年6月11日)
複数業者とのやり取り一本化による運用効率化
国際輸送から最終配送まで、これまで複数の業者に跨っていた物流手配がAmazonに一本化されます。
これにより、業者間の調整やコミュニケーションにかかっていた運用工数を劇的に削減できます。
在庫管理の自動化と適正化
在庫切れによる販売機会の損失は、売上低下の最大の要因となります。
ですが、AWDは在庫の自動補充に対応しているため、常用することで納品ラグによる機会損失や在庫切れをリスクヘッジできます。
出品者が手動で納品手続きを行う手間もなくなるため、過剰在庫のリスクを防ぎつつ、常に最適な在庫状態を維持することが可能になります。
Supply Chain by Amazonが「物流の2024年問題・2030年問題」に与える影響

トラックドライバー不足・運賃高騰への強力な対抗策
物流業界では、トラックドライバーの時間外労働規制に伴う「物流の2024年問題」に直面しており、さらに2030年には全国で約35%の輸送能力が不足すると試算されています。 (物流の2030年問題)
運賃の高騰と配送遅延が深刻化する中で、Supply Chain by Amazonが上陸した場合、あらゆる面で対抗策となることが期待できるでしょう。
Amazonが構築した巨大かつ最適化された自社配送網に物流を完全委託することで、利用者は国内の輸送力不足による運賃変動や配送遅延リスクの直接的な回避が可能となりそうです。
参照:国土交通省_物流の「2024年問題」とは
https://wwwtb.mlit.go.jp/tohoku/00001_00251.html
(確認日:2026年6月11日)
導入前に確認すべきリスク
これまで「Supply Chain by Amazon」の考えられるメリットを解説してきましたが、一方で多くの業務をAmazonに依存することはリスクも伴います。
例えば、Amazon側で手数料体系の変更があった場合、自社の利益率に直接的な影響を及ぼす可能性があります。
そのため、 導入前には、現在の自社物流コストを正確に把握いただき、 Amazonの手数料と比較することや、倉庫火災などの被害に備えた代替案を検討しておくことを推奨いたします。
まとめ
今回の記事では、今後の展開が注目される「Supply Chain by Amazon」の概要やメリットについて解説しました。
おさえておくべきポイントは以下の4点です。
- Supply Chain by Amazonは工場から顧客までの物流を一括代行する仕組みである
- 日本上陸時には、在庫の自動補充と長期保管コストの大幅な削減が実現する
- 「物流の2024年問題・2030年問題」による運賃高騰や配送遅延に対する強力なリスクヘッジとなる
- サービス開始に向けて自社の現状コストを洗い出し、公式の料金表を元にシミュレーションの準備を実施するべき
Supply Chain by Amazonは、単なる「物流コストの削減」にとどまらず、運用の効率化や販売機会の最大化(在庫切れの完全防止)にも効果が見込めると期待できます。
現状は情報が限られていますので、今後もアップデートがありましたら最新情報を発信してまいります。
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