【更新】Amazon出品 アカウント健全性「追跡可能率」を新指標として導入へ【3つの疑問】

最終更新日:2021/04/28)

こんにちは!

国内初のAmazon専門コンサルサービスを展開しているアグザルファです!

アグザルファブログではAmazon専門コンサルタントがAmazon出品に役立つ情報をお届けしています。

昨年末の師走、バタつく忙しい時期にAmazon出品者がざわつくお知らせが届きました…

2021年4月1日より、さらなるお客様満足度の向上のため、出荷に関するアカウント健全性の指標として「出荷遅延率」「出荷前キャンセル率」に加え、「追跡可能率」を出品資格維持のための“ 新たな指標 ”として導入するとのこと。

追跡可能率が計測されるのであれば、マケプレプライムの導入でも検討しようか!と思いきや、本年に入り2021年7月15日より、「マケプレプライム」の利用にあたり「週末出荷必須」などの新要件が追加との発表も舞い込み、「マケプレプライム」の導入要件が格段に上がります。

「マケプレプライム」の利用要件追加については、後日アグザルファブログでも公開いたします。

弊社がいつもお世話になっている「ECのミカタ」さんにて、「追跡可能率」の指標導入ならびに「マケプレプライム」の利用要件追加について、概要記事を公開していますので併せてご参考ください。

参考記事⬇︎
【ECのミカタ】Amazonが出品者の健全性について新たな指標「追跡可能率」を導入へ

【ECのミカタ】Amazon「マケプレプライム」土日の出荷対応など要件の追加を決定

今回の記事では、出品者資格維持のための指標へ「追跡可能率」を追加導入されることに関して、Amazon専門コンサルの視点で解説します。

今回の記事はYouTubeでも解説しています。

■出品者は具体的に何をすればいいのか

 対応1:「出荷通知」で必ず対応すべきこと
 対応2:追跡可能な配送会社を利用すること
 対応3:追跡可能率「目標値95%以上」を維持

■「追跡可能率」の指標導入に絡む3つの疑問

 疑問1:どのような事業者が影響を受けるのか?
 疑問2:導入後の事業者側に発生する負担は?
 疑問3:アカウント健全性の指標に追加導入する目的は?

出品者は具体的に何をすればいいのか?

「追跡可能率」が新指標への導入は、特に出品者出荷(自社出荷)で対応している商品に関係があります。

FBAを利用している商品は、注文以降の出荷に関わる作業を全てAmazonが代行してくれることで、出荷に関するアカウント健全性の対象外になりますので、出品者が対応すべき特筆事項はありません。

出品者出荷で対応している商品の場合、今後の対応についてポイント3点を解説いたします。

対応1:「出荷通知」で必ず対応すべきこと

4月1日以降、「出荷通知」の送信時は「トラッキング番号/お問い合わせ伝票番号」を必須入力することです。

これまで対応してきた方は、ぜひこのまま続けてください。
これまで対応してこなかったかった方は、今から対応していきましょう。

なお、「出荷通知のテンプレート(CSV)」を使用する場合でも、「トラッキング番号/お問い合わせ伝票番号の入力」の入力が必須となります。

「お問い合わせ伝票番号」は任意入力項目扱いのため、未入力でも「出荷通知を送信」が可能になっています。今後は忘れずに入力を!

【更新】合計金額が2,000円以上(※消費税・送料込み)の注文が対象

全ての注文が「追跡可能率」の対象となる訳ではありません。

” 注文合計金額が2,000円以上(※消費税・送料込み )の注文 “が対象となります。

” 梱包ごとの合計金額が2,000円以上(※消費税抜き・送料込み)の注文 “が対象となります。

昨年末、当初通知された内容では、注文合計金額が2,000円以上(※消費税込み)の注文が対象の商品であると周知されましたが、今年に入り以下情報へと更新されていました。

さらに、条件が一部変更となりましたので、以下をご確認ください。(2021/04/28 更新)

– 追跡可能率を注文ごとに計算

 ┗ 日本国内のセラーの場合、注文合計金額が2,000円以上(※消費税込み・送料込み)の注文
 ┗ 中国セラーの場合、注文合計金額が1,000円以上(※消費税込み・送料込み)の注文

⬇︎⬇︎⬇︎

【条件変更】(2021/04/28 更新)

– 追跡可能率を梱包ごとに計算

┗ 日本国内のセラーの場合、梱包ごとの合計金額が2,000円以上(※消費税抜き・送料込み)の注文
 ┗ 中国セラーの場合、梱包ごとの合計金額が1,000円以上(※消費税抜き・送料込み)の注文

引用元:Amazonセラーセントラル新着情報

「梱包ごと」による計測、「消費税抜き」への変更点については、1つの注文内で複数商品を分割して梱包し配送する場合があること、消費税率が国によって異なることなどを考慮した上での条件変更とのことです。

今回の追加条件変更は、2021年6月1日以降、30日間のお届け予定となる発送を対象に追跡可能率の計測を行い、2021年7月15日以降にパフォーマンス管理への反映が開始されます。

なお、1つの注文内で複数商品を分割して梱包して発送する場合、注文の詳細ページの「梱包情報の追加」をクリックすることで、追加で別梱包分の「お問い合わせ伝票番号(追跡番号)」を入力することが可能になります。

Amazon_梱包情報追加

話が戻りますが、

注文合計金額は「消費税込み・送料込み」 梱包ごとの合計金額は「消費税抜き・送料込み」
・中国セラーの場合

ここで気になる「中国セラー」について、「中国セラー」の判別基準は「会社住所、電話番号を含め、包括的に判断している」とのことです。

日本拠点でも住所をどこかしら中国国内にすればいいのか?
正直もやもやします…

今後も補足・追加情報が更新される可能性がありますので、注視しておきましょう。
本ブログ記事でも、新情報がありましたら随時更新して参ります!

┃注意・ポイント

・商品の価格が「2,000円」未満であっても、配送料と消費税込み抜きで「2,000円」を超える場合は対象となる

・「商品単位」ではなく「注文単位」「梱包単位」での「2,000円」区切り

出荷通知は配送業者が集荷してから「4時間以内」にAmazonに送信すること
集荷から4時間以上経ってから出荷通知を送信した場合、Amazonと配送業者間のシステムが正常に動作せず、荷物を追跡できなくなることがあります。

引用元:Amazon出品者のヘルプ「出荷通知の送信方法」

対応2:追跡可能な配送会社を利用すること

Amazonのシステム上で追跡できる配送会社が決まっていることから、Amazonが指定する「追跡可能な配送会社」を利用する必要があります。

入力された「トラッキング番号/お問い合わせ伝票番号」は、購入者側にも共有される情報であるとともに、注文商品の追跡は顧客満足度や安心に繋がると言えます。

※「追跡可能率」対象外
西濃運輸様または福山通運様を利用した「大型商材」の配送、配送が発生しないデジタルコンテンツは除きます。

Amazonで追跡できる配送会社

現在、Amazonで追跡できる配送会社は以下画像の通りです。

画像引用元:Amazon出品者のヘルプ「追跡可能率に関するよくある質問」

┃【参考情報】日本郵便・ヤマト運輸・佐川急便 追跡可能配送サービス


日本郵便:
ゆうパック、ゆうパケット、レターパック、クリックポスト
ヤマト運輸: 宅急便、宅急便コンパクト、ネコポス、ヤマト便、クロネコDM便
佐川急便: 飛脚宅配便、飛脚ラージサイズ宅配便、飛脚即日配達便

引用元:Amazon出品者のヘルプ「マケプレお急ぎ便ご利用要件」

※マケプレのヘルプページですが、マケプレ問わず追跡可能な配送種類となっています

Amazonで追跡できない配送サービス

現在、Amazonで追跡できない配送サービスは以下となります。

弊社調べとなりますが、2021年春頃にAmazonで追跡できる配送サービスが追加される予定とのこと。

このように、今後も追跡可能な配送サービスが拡充していくことに期待です。

┃追跡できない配送サービス

日本郵便: 書留、配達証明、国際郵便、ゆうメール、特定記録

ヤマト運輸: 航空便、国際宅急便
ヤマトグローバルエキスプレスの配送サービス(航空便)は追跡対象外です。

┃注意・ポイント

・日本国外の配送会社については、Amazon上で追跡可能な配送会社に含まれていてもすべての配送を追跡できない場合がある

・他のEC事業者向けに作られた専用伝票(例:楽天専用伝票)は追跡できない場合があるため利用しないこと

対応3:追跡可能率 目標値95%以上を維持

「追跡可能率」は商品カテゴリー毎に2,000円以上の注文を対象に、指定された過去30日間で算出されます。

追跡可能率の目標値が「95%未満」となったカテゴリーは、出品者出荷(自社出荷)での販売資格が停止されるため、目標値以上を維持する必要があります。

販売資格停止!復活するには「パフォーマンス改善計画」が提出必須

販売資格を復活させるためには、「出荷遅延率」「出荷前キャンセル率」と同様に「パフォーマンス改善計画」を提出してAmazonによる承認が必要です。

┃パフォーマンス改善計画とは?

パフォーマンス改善計画では、以下の3つの質問に回答する必要があります。

問題の根本原因は何ですか?
問題を解決するためにどのような措置を実行しますか?
今後、問題が発生しないようにするために、どのような対策を講じますか?

引用元:Amazon出品者のヘルプ「出品権限を回復するためのパフォーマンス改善計画を作成する」

なお、「パフォーマンス改善計画」提出に関してのお知らせは、「メール(出品用アカウント情報で登録しているメールアドレス)」もしくは「パフォーマンスタブ > パフォーマンス通知」に届きますので、見逃しのないよう日頃より確認する癖をつけておきましょう。

Amazonより専用フォームのURLが送られて来ますので、指示に従って提出を行ってください。

「パフォーマンス改善計画」の専用フォーム例

 「パーフォマンス改善計画」の提出先や改善計画の承認は「アカウントスペシャリスト」によって対応される事案となります。

「アカウントスペシャリスト」とは

「アカウントスペシャリスト」は、Amazon出品者アカウントを管理し、偽造品の販売や規約違反の取り締まりといった業務を担う重要なポジションです。

テクニカルサポート経由でアカウントスペシャリストに繋いでもらうことは当然ながらできません。

アカウントスペシャリストより何らかの通知が来てしまった場合は、必ず対応するよう心がけておきましょう。

( 放置するとアカウント閉鎖に追い込まれることも… )

なお、アカウントスペシャリストが関わる事案は、解決まで時間がかかるものとして理解してください。

「パフォーマンス改善計画」も例外ではなく、承認を得られるまでに不足情報の追加提出を挟むと、解決まで時間を要しているのが現状です。

これが、もし注文数の多い商品が対象になったら…
想像するだけで恐ろしいですよね、販売機会の大損失です…

 

合計金額が2,000円以上(※消費税・送料込み)の注文は、「トラッキング番号/お問い合わせ伝票番号」を必ず入力徹底しましょう!

 

以上が、今後の対応についてのポイント3点となります。

ここからは、出荷に関するアカウント健全性の指標として「出荷遅延率」「出荷前キャンセル率」に加えて、「追跡可能率」を出品資格維持のため“ 新たな指標 ”として導入にあたり、浮上する3つの疑問を解説していきます。

 

疑問1:どのような事業者が影響を受けるのか?


合計金額2,000円以上(※消費税・送料込み)の注文の配送をAmazon上で追跡できない配送会社を利用している場合です。

例えば、書籍や小物系といった商品の場合、「ゆうメール」「スマートレター」などを利用している方は、追跡可能な配送サービスに切り替える対応が必要になるでしょう。

もしくは、追跡可能率の対象から外すという視点で、合計注文金額を2,000円未満(配送料・消費税込み)に抑えられる商品がないか見直しを図ることも方法のひとつです。

また、配送会社と個別で契約しているのであれば、最適なプランの相談・交渉を行ってみても良いかもしれません。

 

疑問2:導入後の事業者側に発生する負担は?

1. 「出荷通知」送信時は「トラッキング番号/お問い合わせ伝票番号」を忘れずに入力すること

「トラッキング番号/お問い合わせ伝票番号」の入力を必須としたルール化を徹底していく必要があります。

少々負担と感じるかもしれませんが、販売資格停止になることで発生する労力や時間は非常に勿体ないです、「トラッキング番号/お問い合わせ伝票番号」の入力徹底に尽力すべきでしょう。

2. 「追跡可能率」も注視すること

「出荷遅延率」「出荷前キャンセル率」だけでなく、今後は「追跡可能率」も注視していく必要があります。

定期的に「アカウント健全性」をチェックする機会(担当)を設置することで、軌道修正がしやすくなります。

また、セラーセントラル上で「追跡可能率レポート」をダウンロードできますので、こちらも活用していきましょう。

┃「追跡可能率レポート」について

■ダウンロード場所
パフォーマンスタブ > アカウント健全性 > 出荷パフォーマンス「追跡可能率」 > 「レポートをダウンロードする」

■追跡可能率レポートよくある質問
トラッキング番号/お問い合わせ伝票番号」を入力して出荷通知を送信したにも関わらず、追跡できていないなどのエラー原因については、Amazon出品者のヘルプ「追跡可能率に関するよくある質問」をご参考ください。


 

出品資格維持に関わる出荷に関するアカウント健全性の指標「出荷遅延率」「出荷前キャンセル率」については、以下の記事もご参考ください。

「出荷遅延率」⬇︎

セール後の落とし穴!?「出荷遅延率」による「アカウント健全性」の低下に注意!

「出荷前キャンセル率」⬇︎

アカウント健全性に影響あり!?Amazon出品の注文キャンセルどうしてる?

 

疑問3:アカウント健全性の指標に追加導入する目的は?

「追跡可能率」を新たなにアカウント健全性の指標に追加する目的は、「さらなるお客様満足度の向上のため」と伝えられています。

配送状況をAmazon上で追跡可能とすることで、購入者からのお問い合わせを減らすだけでなく、購入者からの評価の改善ならびに自社出荷商品への購買意欲の向上に繋がることが期待できます。

引用元:Amazonセラーセントラル新着情報

具体的には、

・購入者からの問い合わせ件数の削減
・注文不良率の軽減
・出品者に対する評価の改善
・商品の紛失による出費の削減
・Amazonマーケットプレイス保証申請による保護(追跡できない注文の場合、「未配達」による申請に対する不服申し立てができない)

といったことが、「トラッキング番号/お問い合わせ伝票番号」を入力することで出品者のメリットに繋がると言われています。(昨年末、出品者宛に届いたメールにも記載されていましたよね!)

もちろん、顧客満足度向上に繋がるのはおっしゃる通りでありますが、その他にも理由があるのではないかと考えています。

以下2点は、あくまでも弊社独自の見解です。

見解1: FBA利用の促進

FBAを利用している商品は、「出荷パフォーマンス(出荷遅延率/出荷前キャンセル率/追跡可能率)」の計測対象外になるため、出荷パフォーマンスが原因で販売資格停止となるリスクがありません。

「追跡可能率」が指標に加わることで、出品者による出荷パフォーマンスを維持する労力が少なからず微増するとなると、FBAを導入してAmazonにお任せしようといった、きっかけ作りの側面があるのではと考えてます。

実際にFBAを利用するメリットや効果はあります。

約2年前より「FBA新商品特典プログラム」が推進されはじめ、FBAを初めて利用する出品者は配送料の割引*が受けられる、FBAを初めて利用する商品は「在庫保管手数料」が無料*になるなど、FBAの導入ハードルが低くなっています。(*条件あり)

「FBA新商品プログラム」については、こちらの記事もご参考ください⬇︎

続報!「FBA新商品応援プロモーション」が「FBA新商品特典プログラム」へパワーアップして延長中!

FBAの導入を迷っている方は、こちらの記事もご参考ください⬇︎

【必見!】Amazon FBAを利用するメリット・デメリット

見解2: 悪質な出品者の排除を強化

未発送にも関わらず、「トラッキング番号/お問い合わせ伝票番号」を入力しないで出荷通知を送信するような「一部の悪質な出品者(無在庫販売など)」を排除するための対策の一つとも考えられます。

「追跡可能率」が指標に加わることで、アカウントスペシャリストによる調査が入る機会が増え、悪質な出品者の取り締まりが強化されるのではないでしょうか。

今後もAmazonの動向に期待したいところです!

まとめ

注文商品の追跡が当たり前である生活になったこともあり、「追跡可能率」を指標導入に加えることは遅かれ早かれ、導入される指標なのかもしれません。

「トラッキング番号/お問い合わせ伝票番号」を入力することで、購入者の顧客満足度の向上だけでなく、配送に関する問い合わせ削減など、Amazon出品者である皆さまにも利点があると考えています。

出荷関連で気をつけるべき対応が増えますので、これを機に一部商品からFBAを導入することも対策になるでしょう。

4月1日以降の導入となりますが、「追跡可能率」を意識した運営は今からスタートいただくことをおすすめします。

まずは現状を確認いただき、必要であれば改善策を立て実行し、「追跡可能率 目標値95%」を下回らないよう運営していきましょう!


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