【越境EC】「Amazon JAPAN STOREプログラム」成功事例や海外進出のアプローチ手法をコンサルタントが解説

amazon_japan_store_参加条件から成功事例や海外進出のアプローチを解説

こんにちは!

国内初のAmazon専門コンサルサービスを展開しているアグザルファです!

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今回のテーマは「Amazonの海外支援サービスです。

Amazon出品者の皆様は、「Amazon JAPAN STOREプログラム」というサービスを聞いた事はありますでしょうか?

このプログラムは、日本のAmazonセラーが海外へ進出を支援するための一環としてAmazonが提供しているサービスです

世界的にコロナ禍の落ち着きを見せてきた昨今、ヒトやモノの動きも活発になってきています。その影響で、最近は街中でも外国人の観光客を見かける場面が増えてきました。同様にモノ(商品)も海を渡って新しいお客様の販路拡大を進めるべきタイミングを検討している出品事業者の方もいらっしゃることでしょう。

今回は、「Amazon JAPAN STOREプログラム」の概要や参加条件、成功事例を紹介し、さらには弊社アグザルファのコンサルタントの視点による具体的な海外進出アプローチ手法まで解説してまいります!
それでは、HERE WE GO!!

Amazon JAPAN STOREプログラムとは?

「Amazon JAPAN STOREプログラム」とは、日本貿易振興機構(ジェトロ)とAmazonによる、日本企業の海外進出を支援するプログラムです。

具体的には、Amazon.com(アメリカ)と、Amazon.co.uk(イギリス)上に、日本のAmazon販売事業者様の商品を掲載・特集するストア「JAPAN STORE」が用意されており、その特設ページに訪問してくる現地ユーザーに対して貴社商品の販売ができるというものです!

すでに米国のJAPAN STOREでは、日本のAmazon販売事業者様が食料品のほか、キッチン用品、衣服、化粧品、PC関連機器など数千種類の商品を販売しています。商品の品質の高さや、幅広い商品ラインナップは、海外のお客様からも好評を得ております。

現在は、アメリカとイギリスのマーケットプレイスにてオープン中です。

参考:Amazon.com(アメリカ)上のストアはこちら
参考:Amazon.co.uk(イギリス)上のストアはこちら

特設ページ「JAPAN STORE」は、このようなデザインとなっております。
なお、「JAPAN STORE」は実施期間が設けられており、現在のところ「2024年3月29日」までの予定です。(※期間中での中止や期間延長される可能性あり)

Amazon JAPAN STOREの参加条件とは?

では、実際にAmazon JAPAN STOREに参加するためには、どのような条件を満たせばよいのでしょうか?

以下に参加条件をまとめました。こちらをご確認ください!

■Amazon JAPAN STORE 参加条件

  • 日本企業、もしくは開業届を税務署に提出済みの個人事業主であること
  • 現地所在日系企業の場合、日本企業の商品を扱っており、10%以上日本の資本が入っている事業者であること (企業もしくは事業登録がなされている個人事業主)
  • JAPAN STORE規約*1に同意できること
  • 募集要項記載内容に同意いただけること※
  • Amazon Business*2への参加計画があること
  • 定められた事業報告書*3を指定の頻度でジェトロへ提出できること(Amazon出品管理ツール「セラーセントラル」上のビジネスレポートの情報をご提出いただきます)
  • 大口出品形態*4でご出品いただくこと

引用元:https://sell.amazon.co.jp/grow/promotions/japan-store

*1:JAPAN STORE規約はこちら
Amazon.com(アメリカ)
Amazon.co.uk(イギリス)

*2:Amazon Businessについてはこちら
Amazon.com(アメリカ)
Amazon.co.uk(イギリス)

*3:ジェトロが定める報告書です。本報告書に関するご質問はジェトロ窓口より直接お問い合わせください。

*4:出品形態の詳細はこちら
Amazon.com(アメリカ)
Amazon.co.uk(イギリス)

※プレミアムプラン募集要項はこちら
※基本プラン募集要項はこちら

細かい規約や募集要件に同意する必要はございますが、基本的には日本企業、もしくは日本の商品を扱う企業であることが条件であり、大口出品形態での出品、かつ、将来的には法人販売を計画している出品者を対象としております。

Amazon JAPAN STOREで販売可能な商品の条件とは?

続いて、Amazon JAPAN STOREにて販売可能な商品の条件について解説いたします。

以下に販売可能な商品の条件がまとめられていますので、こちらをご確認ください!

■Amazon JAPAN STORE で販売可能な商品の条件

  1. 対象商品カテゴリーにあてはまり、 以下いずれかの条件を満たす商品
    ◆日本で製造された商品
    ※商品・商品パッケージ、またはメーカーの公式ホームページにその旨明記されていることを条件といたします。
    ◆一部カテゴリの商品においては、日本企業および現地所在日系企業により商品の規格を決定のうえ、当該商品規格を満たしていることが保証されている海外製造商品
  2. 仕入れ商品の場合、正規のルートで仕入れている事が証明できること
  3. 輸出入規制や販売既定/ガイドライン/Amazonポリシーに準拠した商品であること。特に食品など現地認証取得が必要な場合、必要な認証(アメリカの場合FDAなど)を取得済みであると証明できること。また、Amazon.co.uk(イギリス)およびヨーロッパのマーケットプレイスでのご出品ではVAT登録が必要です(詳しくは「JAPAN STOREへの掲載までのステップ」をご参照ください)。※認証取得について、はじめて出品開始をされる販売事業者様には、審査通過後Amazonグローバルセリング担当者より別途専門のAmazon公式サービスプロバイダーをご案内させていただきます。

Amazon公式サービスプロバイダーはこちら

販売可能な商品の条件についても前述の参加条件と同じく、日本の製品であることや日本で定められた規格を満たした商品であること、正規ルートでの仕入れ商品であること、Amazonが定めるポリシーに準拠していることが必要となります。

また、下記のように最終的に商品が特設ページ上に掲載できるかどうかは、Amazonとジェトロの審査によって決定され、条件を満たしていないと判断された場合には販売ができませんので、まずは事前にご自身の出品したい商品は条件を満たしているかをしっかりと確認するようにしましょう。

■ご確認いただきたい事項
JAPAN STORE掲載可否はご応募後、Amazonにより条件を満たしているかの審査を行い判断いたします。条件を満たしているかの自己確認は応募前に行っていただき、たとえ審査に通過した場合でも、のちに定義に合致しないことがジェトロもしくはAmazonにより確認された場合はJAPAN STOREからの掲載を取り下げ、本プログラム対象から除外される可能性があります。

引用元:https://sell.amazon.co.jp/grow/promotions/japan-store

Q:アメリカとイギリスどちらに進出すれば良い?

では、実際にJAPAN STOREへ出品する場合、アメリカとイギリスどちらのマーケットプレイスで販売するのがより効果的なのでしょうか。

A:商材の特徴や状況によりますが、初めての海外進出であればアメリカへの進出をオススメいたします!

その理由は以下となります。

理由1)アメリカの方が(イギリスより)市場が大きい
・競争も激しいですが、市場が大きいので早期投資回収できるチャンスもあると考えることができます。
・海外でテストマーケティングする上でも、よりユーザーの多いアメリカが適していると言えます。
・アメリカは多民族国家である事から、新しいユーザー層を発見するチャンスがあるかもしれません。

理由2)商品輸送や各分野のサポートできる企業が多い
・アメリカは日本との輸出入が最も多い国の一つであるため、商品輸送や翻訳・法律・税金など各分野でサポートを提供している企業が多く、海外進出した際に必要なサポートを受けやすい環境と言えます。

「プレミアムプラン」と「基本プラン」の違いとは?

ここで、「JAPAN STOREプログラム」へ参加するにあたり、選択する必要があるプランの違いについて解説させていただきます。

プランは2つ用意されており、参加者はプレミアムプランと基本プランのどちらかを選択することになります。

① プレミアムプラン
② 基本プラン

プレミアムプランへは初期費用として参加費がかかりますが、下記特典がございます。

■プレミアムプランの特典

  • スポンサープロダクト広告などのスポンサー広告ご利用時に利用可能なクレジットの付与(アメリカでは1,500USD分、イギリスでは600GBP分付与)
  • 新規商品詳細ページ/商品紹介コンテンツ作成代行サービス(商品数に上限あり)

ただし、プレミアムプランへの参加には基本プランとは異なる審査があり、審査に通過しなかった場合は参加できなくなる場合がございます。

プレミアムプランの応募時に、プレミアムプランの参加基準を満たしていなくても、基本プランの参加基準を満たしていた場合は、自動的に基本プランでの参加となります。

※注意※
両プランともに、通常の出品サービス利用時にかかる手数料(月額手数料、販売手数料、配送料など)は別途発生いたします。
また、後ほど解説いたしますが、各プランには「応募期間」が設けられていますので、ご注意ください。

Q:プレミアムプランと基本プランどちらが良い?

では、どちらのプランを選択すればより効果的に販売を行うことができるのでしょうか?

A:状況によりますが、本気で海外進出するのであれば、プレミアムプランをオススメいたします!

理由としては、プレミアムプランは参加費用が必要ですが、プレミアムプランには広告クレジット特典新規商品詳細ページ/商品紹介コンテンツ作成代行サービス特典の2点がついてくるため、参加費用を支払ったとしてもそれ以上の価値があるためです。

プレミアムプランの特典について、少し深掘りしてみましょう。

特典①:広告クレジット

アメリカ:1500USD(約210,000円  1USD=140円で計算した場合) ※プレミアムプラン参加費用:83,000円
イギリス:600GBP(約108,000円  1GBP=180円で計算した場合)  ※プレミアムプラン参加費用:41,000円

実際、海外進出した際に、ただ出品登録をしただけでは、目に触れられることもなく商品が埋もれてしまい一文にもなりません。商品が埋もれないようにするには、アクセス数を集める施策や有効なキーワードを調べる分析が必要になります。その時に効果を発揮するのがこの「広告クレジット」の特典になります。

広告クレジットを使って、商品の登録時に広告運用を開始することで、アクセス数やキーワード毎の購入率などのデータを集めることができます。「時間とデータをお金で買う」という考えで広告費用に初期投資することは今時よくある話だと思いますが、プレミアムプランであればこの初期投資を広告クレジットという方法で解決してくれると言えます。

プレミアムプランの参加費用を大きく上回る金額が広告クレジットとして付与されるので、これを有効活用しない手はありません。

特典②:新規商品詳細ページ/商品紹介コンテンツ作成代行サービス

海外進出する上で、テキストの翻訳や画像の訴求ポイントをどうすれば…、商品ページの作り方に自信がない…というお悩みもあるでしょう。

プレミアムプランであれば、最大で5SKU(ASIN )まで商品ページ作成と、商品紹介コンテンツ作成をAmazonが代行してくれます。

※最大依頼商品数:5 SKU (ASIN )まで 子ASIN を含む
※商品数を複数回に分けてのご依頼は不可
※免責事項に同意した上で、商品情報をAmazonに提出する必要あり

まずは、このサービスを活用して海外での商品ページの作り方を知る・慣れるという意味でも活用し、以降はAmazonが代行して作成したページを参考にして商品登録の作業を内製運用していくことができるでしょう。

代行作成はスタートダッシュを図るには便利で有効的であります。一点気を付けるべきことは、Amazonが代行作成した各ページをご覧いただき、商品の訴求ポイントが盛り込まれているか、情報の過不足や誤りがないかなどの確認は忘れないようにしましょう。

※注意※「募集枠の制限」と「応募締め切り」

プレミアムプランには「募集枠の制限」と「応募締め切り」がございますので以下ご確認ください。(基本プランにも応募締め切り設けられています)

<プレミアムプランの募集枠>
・アメリカ:800口
・イギリス:100口

<プレミアムプランの応募締め切り>
2023年9月29日(金)17:00

<基本プランの応募締め切り>
2023年12月頃予定

また、プレミアムプランにも応募要件がございますので、応募前に条件を満たしているかご確認してください。

以下、応募要件募集要項から一部抜粋いたします。

■プレミアムプラン 応募要件

  • 販売先国の輸出入規制に反した商品ではないこと
  • 過去のジェトロ事業でジェトロが求める報告書(アンケート含む)を提出いただいていること
  • ジェトロが求める報告書(Amazon出品管理ツール「セラーセントラル」のビジネスレポートの情報)を定期的に提出いただけること
  • 期間中、Amazonグローバルアカウントの運用をできること
  • プレミアムプラン審査通過後、3か月以内に商品ページ作成に着手できること
  • Amazonの規約を遵守し、同意できること
  • 大口出品形態(米国/英国)でセラーセントラルを運用いただけること
  • メーカー・生産者以外が申し込む場合は、正規ルートでの仕入を証明できること
  • ジェトロおよびAmazonの求めに応じて米国FDA登録や英国VAT登録、該当規制の対応状況を証明できること
  • Amazon Business(米国/英国)への参加計画があること ※Amazon Businessに既に出品している事業者も申込み可能
  • 募集要項に記載の内容に同意いただけること

Amazon JAPAN STOREプログラムに参加するメリット

ここで改めて、JAPAN STOREプログラムに参加するメリットについて解説いたします。

■JAPAN STOREプログラムに参加するメリット

  • 商品の露出
  • 出品サポート
  • コンテンツが活用できる
  • 現地オフラインイベントへの参加
  • ★スポンサー広告のクレジット付与(プレミアムプランのみ)
  • ★新規商品詳細ページ・商品紹介コンテンツ作成代行サービス(プレミアムプランのみ)

「JAPAN STORE」を経由せずに、自社単体で海外進出を成功させている優秀な企業様もありますが、「JAPAN STORE」はJETROとAmazon共催によるバックアップが充実しており、特にプレミアムプランを活用すれば、海外進出のスタートを成功させる可能性は高まるのではないかと思います。

また、Amazon出品者様の所在地によっては通常よりもお得に出品できる補助金や・割引制度がございますので、気になる方は「プレミアムプラン募集要項のP.22~P.27」をご確認ください。

Amazon JAPAN STOREの申請の流れ・必要なもの

Amazon JAPAN STOREに参加するために必要な申請手順を下記に記載いたします。大きく5つのステップがありますので、一度全体の流れを理解しておくと良いでしょう。実際に申請を行う際もご参照ください。

  1. JAPAN STOREプログラムへ応募
    応募ページはこちら
  2. 審査結果通知を受け取る
    販売事業者様の情報と、応募商品について審査を行い、審査結果をご応募完了後2週間を目安にメールにてご連絡いたします。審査に通過した商品はストアに掲載されます。ご応募いただいたマーケットプレイスの出品用アカウントをお持ちでない方、または審査通過した応募商品について出品用アカウントで商品登録していない場合は、下記ステップ3~5にお進みいただき、完了後、別途ストアへの商品掲載依頼をしていただきます。
    ※ご応募いただいたマーケットプレイスの大口出品用アカウントをお持ちでない場合は、「STEP3: 大口出品用アカウントの作成」にお進みください。
  3. 大口出品用アカウントの作成
    はじめて出品を開始される販売事業者様には、Amazonグローバルセリング担当者によるサポートの下、ご応募いただいたマーケットプレイスの大口出品用アカウントを作成いただきます。
    ※該当商品をご応募いただいたマーケットプレイスの出品用アカウントで登録していない場合は、「STEP4:商品登録&配送設定」にお進みください。
  4. 商品登録&配送設定
    ストアに表示されるためにはご応募いただいたマーケットプレイス上でお客様が商品を購入できる状態でなければいけません。出品用アカウントでの商品登録と配送設定をしていただきます。なお、商品登録については、プレミアムプラン参加販売事業者様は商品ページ作成代行サービスをご利用いただけます。また、配送設定については、フルフィルメント by Amazon(FBA)のご利用をおすすめします。FBAでは、販売事業者様の商品をAmazonの倉庫に納品いただければ、商品のピッキング、梱包、発送からカスタマーサービスまで、Amazonが代行します。また、現地のAmazon倉庫からお客様にお届けするため、配送スピード向上にもつながり、お客様の満足度も高まります。
    <FBAの詳細はこちら>
    Amazon.com(アメリカ)
    Amazon.co.uk(イギリス)
    ※Amazon.co.uk(イギリス)のJAPAN STOREにご応募され、VAT登録が未完了な場合は、「5. VAT登録」にお進みください。
  5. VAT登録
    Amazon.co.uk(イギリス)での出品に対し、登録された有効なVAT番号をセラーセントラルにて提出する必要があります。
    はじめて出品を開始される販売事業者様には、Amazon担当者よりご対応に関するご案内をいたします。

引用元:https://sell.amazon.co.jp/grow/promotions/japan-store

※「VAT登録」(付加価値税登録)とは、付加価値税の番号を登録することを指し、ヨーロッパ経済圏内で課税対象となる経済活動を行う場合、企業が属する国籍に関わらず、欧州での付加価値税番号を取得する義務が発生しますので、ご注意ください。

Amazon JAPAN STOREの売れ筋商品(アメリカ)

ここで実際に海外進出を成功させているセラーや商材を見ていきましょう!

アメリカのJAPAN STOREで「2023年1月〜6月」の期間で販売個数が多い売れ筋商品をご紹介いたします。

■Grocery(食品)カテゴリー 2023上半期 売れ筋商品TOP3

https://www.amazon.com/dp/B0845Q7FTN
https://www.amazon.com/dp/B01E4C982U
https://www.amazon.com/dp/B09RZZ4VZX

Beauty(ビューティー)カテゴリー 2023上半期 売れ筋商品TOP3

Health & Personal Care(ヘルス&パーソナル・ケア)関連商品

https://www.amazon.com/dp/B086SVP8C5
https://www.amazon.com/dp/B086SVP5NH
https://www.amazon.com/dp/B076P4QSVZ

Beauty(ビューティー)関連商品

https://www.amazon.com/dp/B0B6J4FJD9
https://www.amazon.com/dp/B09R4HM6DK
https://www.amazon.com/dp/B08QRZ2NMV

引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001721.000004612.html#:~:text=JAPAN%20STORE

海外で販売を成功させている商品のイメージはできましたでしょうか?

カテゴリーごとの売れ筋商品を見ると、出汁、茶葉、納豆パウダーなど和食文化を象徴する商品や、酒粕エキスや桜酵母を配合した美容液などがランクインしており、日本文化への高い関心を示していることがうかがえます。

海外進出前のマーケット分析

さて、最後に海外進出前にポテンシャルを占うマーケット分析のお話をいたしましょう。

実際の海外進出においては、商品輸送・翻訳・税金・規制・法律・銀行口座開設など多くの作業が発生します。これらにかかる経費や手間の先行投資を回収できる可能性があるかどうかを進出前に分析する必要があり、全ての肝となるのがこの「マーケット分析」です。

「マーケット分析」は「JAPAN STOREプログラム」を活用して海外進出をすべきかどうかの判断にも直結しますので、皆様の参考になるよう「マーケット分析」の一例を解説いたします。

※大前提として、進出先国の規制や法律など販売を妨げる問題がない状態として解説いたします。

1.マーケットサイズを知る

Amazonでいうマーケットサイズとは「検索回数または出品数」と同義です。

実際にアメリカやイギリスのAmazonマーケットプレイスのページで商品に関連したキーワードで検索してみましょう。実際に出品されている商品数の多少でマーケットサイズの把握を行ったり、外部ツールを使ってキーワードごとの検索回数を調べてみるのもマーケットサイズを知る最初の一歩になります。

重要キーワードの検索回数(マーケットサイズ)が分かれば、各マーケットのTOP1~5もしくは~10の商品におよその購入率を当てはめてみて、一か月で何個くらい売れているのかという予測を立てます。

ここでの予測はあくまでざっくりした数字になるでしょうが、まずは参入する価値があるほどのマーケットが存在しているかどうかの確認が重要になります。

2.ターゲットキーワードを知る

競合となる商品ページで使われているキーワードを確認し、現地で実際に使われているキーワードを知る必要があります。

これについても外部ツールを使って調べることもできますが、ツールが無い場合は、Amazon上で実際に商品ページを複数確認するだけでも頻発キーワードや傾向を見つけることができます。

3.商品に適切なカテゴリー分類を調べる

アメリカやイギリスの現地で、実際に競合他社がどのようなカテゴリーに分類されているか調べましょう。

場合によっては、似たような商品でもそれぞれ違うカテゴリーに分類されていることもあるので、「自分の商品はどちらに分類する方が適切なのか」、「優位になるのか」という観点で考えて、商品登録時のブラウズノードを指定する際に考慮した対応をオススメいたします。

4.競合他社の強み・弱みを調べる(自社商品の優位性/差別化ポイントを見出す)

●レビューを読む
競合他社の商品レビューに目を通すことで、競合他社の「強み」やユーザーが不満に思っている競合他社の「弱み」の分析を行うことができます。それらを「自社商品であれば解決できる=優位性を見出す」へつなげることができます。

●商品を購入してみる
実際に競合他社の商品をアメリカやイギリスから購入してみることで、商品の品質・パッケージ・同梱物の有無・保証内容など、商品ページ上から判断や分析ができない多くの情報を得ることができます。

それらをもとに、「自社商品はどういった優位性を訴求できるのか」、「どの部分で競合他社を上回りシェアを奪えるのか」という根拠を作る事に役立ちます。

※競合他社がAmazon上で日本向けに国際輸送していない場合は、以下のような輸入代行会社を利用することで日本に輸送することができるのでオススメです。

Planet Express:https://planetexpress.com/ja
MyUS:https://www.myus.com/

<利用手順の概要>
①上記どちらかの会社でアカウントを作成いただきます。
②Amazonアメリカで商品を購入、配達先に輸入代行会社の住所(アメリカ国内)を記載します。
③商品が輸入代行会社に届き次第、日本の住所に転送してもらうよう、管理画面から依頼をします。
④日本で商品を受け取るという流れです。

5.マーケット内でのポジショニングを知る

実際参入したときに、自社商品の価格・品質・機能や効果・レビュー数・商品ページのクオリティなどの観点から「どの競合商品からシェアを奪えるか」という観点で予測を立てます。この予測は未来予測になるので正確性を突き詰めることは困難になりますが、何度も行えばより正確性を高めることはできるでしょう。

6.販売数(損益分岐点)をシミュレーションする

上記いくつかの分析を行ったうえで、実際に月間で商品が何個くらい売れそうかというシミュレーションを商品ごとに行います。

ここでは、ある程度の販売価格や、必要経費を含めた上でシミュレーションします。
期間は最初の6~12ヵ月程度のスパンで、どの時点で損益分岐に達するのかというシミュレーションにもつながるため、これにより最終的な進出の可否を決定します。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

JAPAN STOREという一つのサービスに関連して、考えることや調べることは非常に多いため、色々と困惑する場面も多いかと思いますので、今回解説したことも含めて是非、自社商品の海外進出へお役立ていただけますと幸いです。

まとめますと、

  1. JAPAN STOREプログラムは日本貿易振興機構(ジェトロ)とAmazonによる、日本企業の海外進出を支援するプログラムであり、アメリカ、もしくはイギリスのマーケットプレイスの特設ページにて日本企業が商品を出品・販売することが可能。
  2. Amazon上での海外進出の手段になり得るが、商品が国を渡るという事は、進出先の国(アメリカやイギリス)の現地規制やルールに沿う必要があるため、本プログラムを利用する前に参加条件を満たすかや、法律、税金などの下調べが重要になる。
  3. 基本プランとプレミアムプランが存在し、プレミアムプランを利用することで、基本プランにはない下記のサポートを受けることができ、お得、且つ、スムーズに販売を行えるメリットがある。
    ★スポンサー広告のクレジット付与
    ★新規商品詳細ページ・商品紹介コンテンツ作成代行サービス
  4. 初めての海外進出の場合は、まずはアメリカ一国へ集中することがおすすめ。
  5. 海外進出前には、販売計画や競合調査も大切。

以上となります。

Amazon海外進出/越境ECについてお悩みでしたら、まずはお気軽にAmazon専門コンサルのアグザルファまでご相談ください!

最後までお読みいただきありがとうございました。

今後もAmazon出品者の皆さまにプラスとなる情報を発信して参ります!
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■Amazonでの“勝ち方”を知るアグザルファが最短距離”で売上を最大化(2023年4月6日公開「ECのミカタ」)

https://ecnomikata.com/original_news/38560/

「個の力の最大化」をミッションに。 日本初のAmazon専門コンサルが提供する+αの価値(2022年9月30日公開「ECのミカタ」)

https://ecnomikata.com/original_news/36126/

■『Amazon DSP』の活用で、Amazonサイト外部からも集客やブランディング戦略の実現を(2021年7月28日公開「ECのミカタ」)

https://ecnomikata.com/original_news/31081/


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