【お役立ち情報】Amazon市場における自社商品の強みとニーズの調査方法

amazon市場における自社商品の強みとニーズの調査方法

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昨今、Amazonではシンプルで低価格の商品や多様な機能を持ち合わせる商品など様々な特徴ある商品が販売されております。

そのような状況の中で、

  • 自社商品を競合他社と差別化するためには、どういった訴求が必要になるのか
  • 自社商品は現在のAmazon市場のトレンドにマッチしているのか
  • 自社商品の強みは何なのか

など自社商品をAmazonで販売する上での分析に頭を悩ませている出品者様もいらっしゃることでしょう。
課題ではあるものの、「どのような分析手法があるのかイマイチわからない」「Amazonを活用して分析するにはどのような方法があるのか知りたい」と一度は思ったことはございませんか?

そこで本記事では、

  • 市場調査により整理できること
  • Amazonの市場調査のために活用できるレポートとデータの取得方法

を解説させていただきます。

市場調査により整理できること(3C分析:事例)

まずは市場調査を行うことで販売商品の活路を明確化した事例をご紹介いたします。

今回ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、商品を販売する上での分析手法の1つとして、 「3C分析」 というものがございます。
「3C分析」は競合や市場・顧客といった商品を取り巻く外部環境や商品の性能等の内部環境を整理し、事業の課題を明らかにして戦略を策定するような場合に用いられる手法となります。

本記事では「3C分析」の詳細な分析方法については割愛し、「3C分析」をすることでどのような効果があるのかイメージできるよう、事例と共に簡単に解説いたします。

3C分析とは

「3C」とは、商品を取り巻く外部環境と内部環境を示す下記3つの視点の頭文字をとったものとなります。

●Customer(市場・顧客)
●Competitor(競合他社)
●Company(自社)

「3C」で販売商品を分析し、市場でのニーズが高い商品やその価格帯、他社商品と差別化できるポイントや他社商品の動向、自社商品の強みなどの情報を整理することで、商品開発の方針や自社製品の有効な打ち出し方等を検討していくことができます。
市場ニーズに合った商品開発と効果的な市場へのアプローチができますと、「○○といったら(自社商品)」といった地位の獲得、売上につながっていきます。

具体的な事例

有名な事例として、清涼飲料水のDAKARA(サントリー)の事例があります。

<清涼飲料水DAKARAの例>

●Customer(市場・顧客)
顧客層:スポーツを行う人々、体質改善などを目指している人々
顧客のニーズ:スポーツドリンクで水分補給したい。健康改善を目指したい。

●Competitor(競合他社)
市場のシェア:ポカリスエット(大塚製薬)とアクエリアス(コカ・コーラ)が大半を占めている。

●Company(自社)
自社の「強み」:健康の研究開発が盛ん。
自社の「弱み」:清涼飲料水のシェアで競合に負けている。

清涼飲料水のシェアの大半を占めている競合に打ち勝つために、サントリーは3C分析を実施し、スポーツ以外の目的(体質改善など)で飲まれているケースが多いことを発見しました。

サントリーは、子会社のブランドの1つに科学的な根拠を持って健康的なブランドを作っていく「サントリー健康科学研究所」を持っており、健康に関する研究開発が盛んであることから、これらを活かしていく選択をしました。

そこで生まれたのが、スポーツドリンクではなく、飲むことで健康になるという健康飲料という打ち出し方。その結果、ニッチ市場の開拓に成功し、健康飲料市場で揺るぎない地位を築いています。

このように3C分析を用いて上記の3要素を整理することで、ビジネスを進めるうえで大切にしなくてはならないポイントが明確になります。

Amazonの市場であれば、価格、ターゲット、自社ブランド、自社商品のアピールポイントなど、市場構造の理解に基づき、自社の打ち手を戦略的に選択することが可能になります。

市場調査に活用できるレポートとデータの取得方法

それでは、ここからは3C分析を行う上で必要な情報をAmazonサイト上・Amazonセラーセントラル上で取得する方法について解説してまいります。

下記は3C分析の要素に沿って、Amazonにおいて取得可能なレポートをカテゴライズした際の一覧です。(※一部外部ツールを含みます)

▼1. Customer(市場・顧客)を調査するときのレポート:顧客はどのような人たちなのか、ニーズ
1-1:広告レポート>検索キーワードレポート
1-2:週ごとの推奨商品
1-3:セラースプライト(※外部ツール)

▼2. Competitor(競合他社)を調査するときのレポート:現状、市場におけるシェア、客観的評価
2-1:カテゴリランキング
2-2:検索結果画面
2-3:競合商品レビュー(キーワードマイニング)

▼3. Company(自社)を調査するときのレポート:強み・弱み、客観的な評価
3-1:自社の売れ筋商品の変遷
3-2:自社商品レビュー(キーワードマイニング)

以降は要素ごとに対応するレポートとデータの取得方法を解説します。

1. Customer(市場・顧客)

Customer(市場・顧客)に属する情報は、市場のトレンドとボリュームの遷移、顧客の動向に関連する内容で、自社商品の販売につながったキーワード、Amazonの在庫状況や売れ筋商品、検索キーワードボリューム等の情報が分析に役立ちます。

1-1:広告レポート>検索キーワードレポート

「検索キーワードレポート」では実際に検索されているキーワードや購入に至りやすいキーワードの確認をすることができますので、どのようなニーズのあるユーザーが購入しやすいのか確認することができます。

「広告レポート」の取得方法については、「セラーセントラル>レポート>広告レポート」の画面から「レポートを作成」をクリックすることで、レポートの種類及び期間を選択しダウンロードすることができます。
※検索キ―ワードレポートは2023年7月時点で「スポンサープロダクト広告」「スポンサーブランド広告」の2種類がダウンロード可能ですが、今回は「スポンサープロダクト広告」を例に紹介いたします。

①セラーセントラル>レポート>広告レポート

②「レポートを作成」をクリック

③レポート作成画面にて「レポートカテゴリー:スポンサープロダクト広告」、「レポートタイプ:検索用語」、「レポート期間:任意」を指定して「レポートを実行」

1-2:週ごとの推奨商品

「週ごとの推奨商品」を確認することでカテゴリー内で需要が高い商品が分かり、自社商品と照らし合わせることができます。

「週ごとの推奨商品」の取得方法については、「セラーセントラル>Amazon出品大学>「週ごとの推奨商品」と検索>週ごとの推薦商品のレポートはこちら」の画面から、該当するカテゴリーをクリックすることで、レポートをダウンロードすることができます。

①セラーセントラル>Amazon出品大学

②[週ごとの推奨商品]と検索>週ごとの推薦商品のレポートはこちら(https://sellercentral.amazon.co.jp/help/hub/reference/G201963580

③週ごとの推薦商品の画面から、該当するカテゴリーをクリック

ここでは、具体的に「キッチン」カテゴリーの詳細をダウンロードいたしました。

EXCELの中身を確認すると、赤枠の部分のように、金額ベースでの「先週の売れ筋ランキング」を確認することができます。

1-3:セラースプライト(※外部ツール)

「セラースプライト」というAmazonセラーに向けた外部ツールを利用することで、Amazon内でよく検索されているキーワードを抽出することができます。
※セラースプライトは有料ツールになります。

参考:https://www.sellersprite.com/jp

セラースプライトでは様々な方法でキーワードを取得することができますが、今回はおすすめの「キーワードマイニング」によるキーワード抽出方法を解説いたします。

①セラースプライトトップページ内のタブ「キーワード」より「キーワードマイニング」を選択

②「静的マイニング」を選択し、調べたいキーワードを検索窓に入力>リサーチボタンをクリック

③右側の「注目キーワード」をクリック>キーワードが表示されるので、コピーをクリック

上記手順にて多くのキーワードを簡単に抽出することができます。

<注意点>

抽出されたキーワードの中には、「他社のブランド商標名」が含まれている場合があります。
他ブランドの商標名を検索キーワードおよび商品名に使用することは、Amazon出品上ガイドライン違反となりますので、抽出内容の扱いには十分な注意が必要です。

2. Competitor(競合他社)

Competitor(競合他社)に属する情報は、市場におけるシェア、客観的評価に関する内容で、自社の相対的評価と市場のボリュームの推察、競合との差別化要素のマイニングに役に立ちます。

2-1:カテゴリーごとの売れ筋ランキング

Amazon内のカテゴリー選択からカテゴリーごとの売れ筋ランキングが確認できます。

画面の寡占度や上位表示されている商品の特性からカテゴリー内でどのような商品の販売力が高いか、競合はどのような特徴を持つ商品で売上のボリュームを確保しているかなどの推察が可能です。

例えば、上記プロテイン商材の売れ筋ランキングの画像では、

・Amazonのプロテイン市場はドリンクタイプより粉末タイプが優位
・上位を占める粉末タイプのプロテインの容量は1kg前後
・ザバスがAmazonのプロテイン市場のトップシェア

など、要素を限定することで市場の情報を獲得することが出来ます。

2-2:検索結果画面

Amazonサイト内の検索より特定のキーワードを入力すると表示される検索結果画面。
普段見慣れているこちらのページですが、ここからも競合の情報を得ることができます。

前述のカテゴリーごとの売れ筋ランキング同様に、画面の寡占度や上位表示されている商品の特性からカテゴリー内でどのような商品の販売力が高いか、競合はどのような特徴を持つ商品で売上のボリュームを確保しているかなどの推察が可能です。

具体的な例を挙げますと、「歯ブラシ」と検索したところ、下記のような検索結果一覧が表示されました。

Amazonで歯ブラシを販売するためには、基本的に複数本セットが検索結果に上位表示されている(購入されやすい)ということが検索結果画面上でも分かります。

また、現状「歯ブラシ」という検索キーワードでは「電動歯ブラシ」は表示されないため、もし電動歯ブラシの販売を考えていらっしゃる出品者様の場合には、SEO対策として、ただの「歯ブラシ」というキーワードは不要である可能性も考えられます。

2-3:競合商品レビュー(キーワードマイニング)

カテゴリーごとの売れ筋ランキングや検索結果画面から取得した競合商品の商品詳細ページのレビュー欄から、特定のキーワードを取得することで競合商品の強みや特徴を収集すること可能です。

「売れ筋ランキング20位まで」「検索結果画面1ページ目まで」というように一定のボリュームを確保しつつ、企業やブランド毎に特徴を整理します。

3. Company(自社)

Company(自社)属する情報は、自社の強みや弱み、消費者からの客観的な評価の把握に役立ちます。

3-1:自社の売れ筋商品の変遷

「子商品別の詳細ページ 売上・トラフィック」の取得方法については、「セラーセントラル>ビジネスレポート>子商品別の詳細ページ 売上・トラフィック」の画面からレポートを算出する期間(開始日と終了日)を指定して、「レポートを作成」をクリックすることでダウンロードすることができます。

3-2:自社商品レビュー(キーワードマイニング)

前述で解説した「競合商品レビュー>キーワードマイニング」と同様に、自社商品の商品詳細ページのレビュー欄から高評価な特定のキーワードを取得することで自社商品の強みや特徴を収集することが可能です。

逆に、評価が悪いレビューから、自社商品の改善点を見直して次の商品開発に生かすことも可能です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

Amazonにおける販売商品の分析に利用できるデータは実は非常に多く、実は普段から見慣れているページも含めて有効に利用できることがご理解いただけたかと思います。

なお、本記事の内容を簡潔にまとめると下記の通りとなります。

「3C分析」を行うことで、商品開発の方針から商品の打ち出し方を検討することができる。
Amazonでの3C要素に該当するデータは下記の方法で取得が可能。

▼Customer(市場・顧客)
・検索キーワードレポート
・週ごとの推奨商品
・セラースプライト(※外部ツール)

▼Competitor(競合他社)
・カテゴリーごとの売れ筋ランキング
・検索結果画面
・競合商品レビュー(キーワードマイニング)

▼Company(自社)
・自社の売れ筋商品の変遷
・自社商品レビュー(キーワードマイニング)

市場を正確に把握し戦略的な方針を立てることは重要な視点です。

市場の状況を整理する際には、必要に応じて適切なデータを取得することで効果的な分析を行うことが出来ますので、本記事を参考に実践していただくことをおすすめいたします。

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